カフェのメニューを眺めると、カフェラテ、カプチーノ、ラテマキアート、フラットホワイト、カフェモカと、「ラテっぽい飲み物」がずらりと並んでいます。どれもエスプレッソとミルクの組み合わせに見えるのに、名前が違う。注文のたびに「結局どれが何なの?」と迷う方は少なくないはずです。
結論から言うと、ラテの種類はおもに「ベースのコーヒーが何か」「ミルクとの比率」『ミルクの状態(温めただけか、泡立てたか)』「注ぐ順番」の4つで分けられています。たとえば全日本コーヒー協会は、カフェラテをエスプレッソとミルクを1対4、カフェ・オ・レをドリップコーヒーとミルクを1対1で合わせたものと説明しています。ただし、定義は協会・メーカーによって基準が少しずつ異なり、カップの容量で分ける考え方もあります。
この記事では、全日本コーヒー協会の解説、UCC・デロンギ・ネスプレッソ・ビアレッティといったメーカー公式の資料をもとに、代表的なラテの種類の違いを「なぜそう分けるのか」から整理します。分量の比較表、家での作り分け方、缶やペットボトルの「カフェラテ」の表示の読み方まで、順番に見ていきましょう。
・ラテの種類を分ける4つの軸(ベース・比率・ミルクの状態・順番)
・カフェラテ、カプチーノ、カフェ・オ・レ、ラテマキアート、フラットホワイトなど8種の違い
・協会・メーカー公式レシピの分量を並べた比較表
・エスプレッソマシンがない家での作り分けと、やりがちな失敗
そもそも「ラテ」とは?名前に隠れた4つの分かれ道

「ラテ」はイタリア語でミルクのこと
まず押さえたいのは、ラテ(latte)という言葉そのものの意味です。イタリア語辞典Treccaniでは、latte は哺乳類の乳腺から分泌される白い液体、つまり「乳・ミルク」と説明されています。全日本コーヒー協会もカフェラテについて、語源はイタリア語としています。つまり「カフェラテ」は直訳すると「コーヒーとミルク」で、名前の中心にあるのはミルクの方なんですね。
この語源を知っておくと、メニュー名の読み方が変わります。ラテマキアート、ソイラテ、キャラメルラテのように「ラテ」が付く飲み物は、基本的にミルク(またはミルクの代わりになる飲料)を多く使う系統と考えると整理しやすくなります。一方、同じミルク入りでもフランス語由来のカフェ・オ・レは、同協会の説明ではベースがドリップコーヒーです。
やりがちな誤解は、「ラテ=泡がのった飲み物」と覚えてしまうこと。後で見るように、泡の厚みで分かれるのはカプチーノやフラットホワイトの方で、ラテという名前自体は泡の量を示していません。メニュー名を見るときは、まず「ラテ(ミルク)」「カフェ(コーヒー)」「マキアート(染み)」といった単語の意味を手がかりにするのがコツです。
スチームドミルク=蒸気で温めたミルク(全日本コーヒー協会のカフェラテの作り方で使われる)。
フォームドミルク=泡立てたミルク。同協会はカプチーノの特徴を厚みのあるフォームドミルクとしている。
エスプレッソ=極細挽きの粉に約9気圧の圧力をかけて短時間で抽出するコーヒー(全日本コーヒー協会)。
ベースは「エスプレッソ」か「ドリップ」かで系統が分かれる
ラテの種類を見分ける1つ目の分かれ道は、ベースのコーヒーです。全日本コーヒー協会の「エスプレッソ式」の解説では、エスプレッソを「極細挽きのコーヒー粉に約9気圧の圧力をかけて短時間で抽出するコーヒー」と説明し、一杯分は25〜35mL、抽出時間は20〜30秒間、粉量は1杯25〜30mL分で6~9gとしています。少ない量に成分がぎゅっと詰まった、濃いコーヒーです。
なぜベースが大事かというと、ミルクで割ったときの「コーヒーの存在感」が変わるからです。量が少なく濃いエスプレッソなら、ミルクを多めに合わせてもコーヒーの風味が残ります。一方、ドリップコーヒーは1杯分の量が多い分、ミルクを同じ比率で入れると薄く感じやすくなります。だからこそ、エスプレッソ系のカフェラテはミルクが多め、ドリップ系のカフェ・オ・レはミルクが少なめという比率の違いが生まれていると考えると筋が通ります。
家でやりがちなのは、普段のドリップコーヒーにミルクをたっぷり注いで「カフェラテ」と呼んでしまうケース。ミルクの風味ばかりが前に出て、物足りない一杯になりがちです。ドリップで作るなら、後述するように濃いめに淹れることを意識しましょう。
ミルクは「温めるだけ」か「泡立てる」か
2つ目の分かれ道は、ミルクの状態です。全日本コーヒー協会の「カフェ・オ・レ、カフェラテ、カプチーノ」では、カフェラテの作り方でスチームドミルクを作って静かに注ぎ、上に泡をのせるとし、カプチーノの特徴を「厚みのあるフォームドミルクが特徴」としています。同じエスプレッソとミルクの組み合わせでも、泡の量で名前が変わるわけです。
泡が多いと何が違うのか。泡は空気を含んでいる分、同じカップに入る液体のミルクが減ります。そのため、カプチーノはカフェラテよりミルクの液体部分が少なく、口当たりはふんわり軽く、コーヒーの風味も感じやすい構成になります。協会のレシピでも、カプチーノは牛乳80mLに対しエスプレッソ50mL、カフェラテは牛乳120mLに対しエスプレッソ30mLと、ミルクの量に差があります。
注意したいのは、泡の厚みを数字で厳密に決めた公的な基準は、今回確認した協会・メーカーの資料には見当たらないこと。泡が多めならカプチーノ寄り、少なめならラテ寄り、という程度の目安として捉えるのが現実的です。
注ぐ順番とトッピングでも名前が変わる
3つ目と4つ目の分かれ道は、注ぐ順番とトッピングです。たとえばネスプレッソ公式のミルク泡立て器向けレシピブックでは、ラテマキアートを、フォームミルクをグラスに注いだあと、その上からエスプレッソを抽出する手順で紹介しています。カフェラテが『エスプレッソが先、ミルクが後』なのに対し、順番が逆なんですね。
さらに、デロンギ公式のメニュー解説では、カフェモカはエスプレッソにチョコレートシロップとスチームミルクを加えてホイップクリームをのせたもの、キャラメルラテはカフェラテにキャラメルソースをトッピングしたものとされています。同じラテの骨格に、何を足すかで名前が付け替えられているわけです。
ここで覚えておきたいのは、メニュー名の多くは「基本形+違い」で組み立てられているということ。カフェラテを基本形として頭に置き、「泡が多い→カプチーノ」『順番が逆→ラテマキアート』『チョコを足す→カフェモカ』と差分で覚えると、初めて見るメニューでも中身を推測しやすくなります。
ラテの種類を比較表で整理!カフェラテ・カプチーノ・カフェオレの違い
カフェラテは『エスプレッソ1対ミルク4』が協会の説明
まず基本形のカフェラテから。全日本コーヒー協会はカフェラテを、エスプレッソとミルクを1対4の割合で合わせたものと説明しています。協会の1杯140mL分のレシピでは、エスプレッソ30mLに牛乳120mLを合わせ、スチームドミルクを静かに注いでから上に泡をのせる流れです。
ミルクが4倍と多いのに、コーヒーの味が消えないのはベースがエスプレッソだからです。少量でも濃いので、たっぷりのミルクに負けません。ミルクの甘みとコーヒーの苦味が両方感じられる、バランス型の一杯と言えます。デロンギ公式のメニュー解説でも、カフェラテはエスプレッソにスチームミルクを多めに加え、最後にフォームミルクを表面に浮かべるものとされています。
家で作るときにやりがちなのが、泡をたっぷり作りすぎてカプチーノのようになってしまうこと。カフェラテは液体のミルクが主役なので、泡は表面にうっすらのる程度を目安にしましょう。詳しい作り方は別記事でも解説しています。

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カプチーノは「厚い泡」、名前の由来は修道士
カプチーノは、カフェラテとの違いが泡にあります。全日本コーヒー協会はカプチーノについて、ラテとの違いはミルクの泡立て方で、厚みのあるフォームドミルクが特徴としています。協会の1杯140mL分のレシピはエスプレッソ50mL、牛乳80mLで、フォームドミルクを上から注いで泡をたっぷり浮かべます。
名前の由来については、デロンギ公式のエスプレッソバリエーション解説が修道士の頭巾に由来すると説明し、ネスプレッソ公式のレシピブックはカプチン会の修道服の色から名づけられたと紹介しています。泡の色と修道服の色を重ねたネーミングというわけです。デロンギはカップの目安を120〜150mlの厚手のカップとしています。
泡が多い分、同じ量のカップでもミルクの液体部分が少なくなり、コーヒーの風味を感じやすくなります。やりがちな失敗は、泡が大きく粗いまま注いで、飲んでいるうちに泡がすぐ消えてしまうこと。ミルクは泡立てたあと少し落ち着かせ、きめの細かい泡を使うのがコツです。
カフェ・オ・レは「ドリップ1対1」のフランス生まれの名前
カフェ・オ・レはベースが違います。全日本コーヒー協会は、ドリップコーヒーにミルクを1対1の割合で合わせたもので、語源はフランス語と説明しています。協会のレシピ(1杯140mL分)はコーヒー粉15g、お湯120mL、牛乳100mLで、濃いめのコーヒーを抽出し、牛乳を電子レンジ600Wで40秒ほど加熱(60〜65℃が最適)して注ぐ手順です。
ミルクの比率がカフェラテより少ないのは、ドリップコーヒーがエスプレッソより薄いからです。ミルクを増やしすぎるとコーヒーの味がぼやけるので、同量程度にとどめているわけですね。UCCのコラムでも、カフェ・オ・レは「濃いめに抽出したコーヒーとホットミルクを1対1で合わせたもの」と説明されています。
家でのコツは、いつもの分量より粉を多めにして濃く淹れること。普段の濃さのコーヒーに同量の牛乳を足すと、全体が薄まりやすくなります。マシンがない家でも作りやすいのが、カフェ・オ・レの強みです。
| 名前 | ベース | ミルク・追加するもの | 出典での説明 |
|---|---|---|---|
| カフェラテ | エスプレッソ | スチームドミルク多め+薄い泡 | エスプレッソとミルク1対4(全日本コーヒー協会) |
| カプチーノ | エスプレッソ | 厚みのあるフォームドミルク | ラテとの違いは泡立て方(全日本コーヒー協会) |
| フラットホワイト | エスプレッソ | きめ細やかな泡をそっとのせる | ネスプレッソ公式レシピブック |
| ラテマキアート | エスプレッソ | 先にフォームミルク、後からエスプレッソ | ネスプレッソ公式レシピブック |
| カフェマキアート | エスプレッソ | 少量のミルクフォームを浮かべる | デロンギ公式(名前はイタリア語の「染み」) |
| カフェ・オ・レ | ドリップコーヒー | 温めたミルク | ドリップとミルク1対1(全日本コーヒー協会) |
| カフェモカ | エスプレッソ | チョコレートシロップ+スチームミルク+ホイップクリーム | デロンギ公式 |
| キャラメルラテ | エスプレッソ | カフェラテ+キャラメルソース | デロンギ公式 |
実は「カップの大きさ」で区別する考え方もある
意外と知られていないけれど、ラテとカプチーノの境目は「泡の量」だけで決まっているわけではありません。UCCのコラムでは、カプチーノを150~180ccのカップでエスプレッソにスチームドミルクを注いだものとし、カフェ・ラテについては「カプチーノの条件に当てはまらないものをさす」と説明しています。つまり、カップのサイズや形、ミルクの量で区別する見方です。
一方で全日本コーヒー協会は、カプチーノとの違いをミルクの泡立て方に置いています。協会とメーカーで「何を基準にするか」が違うということですね。どちらが正しいという話ではなく、ラテの種類にはそもそも1つの統一規格があるわけではない、と理解しておくのが正確です。
やりがちなのは、1つのサイトに書かれた比率を「唯一の正解」と思い込み、お店の一杯と違うと「間違っている」と感じてしまうこと。メニュー名はお店や地域によって幅があるものです。自分で作るときは、協会の比率を出発点にしつつ、カップの大きさと好みの濃さで調整すると迷いません。
ラテマキアート・マキアート・フラットホワイトはどこが違う?

ラテマキアートは『ミルクが先、エスプレッソが後』
ラテマキアートは、カフェラテと材料はほぼ同じでも作る順番が逆です。ネスプレッソ公式のミルク泡立て器向けレシピブック(日本語版)では、冷たい牛乳150ml(4℃程度)で作ったフォームミルクをグラスに注ぎ、その上からエスプレッソ(約40ml)を抽出する手順で紹介しています。紹介文でも、スチームして泡立てたミルクにエスプレッソのショットを加え、表面に「染み」が浮かぶと説明されています。
イタリア語辞典Treccaniの latte の項にも、latte macchiato は数滴のコーヒーを加えたミルクという意味で載っています。主役はミルクで、そこにコーヒーで印をつけるイメージです。
家でやりがちなのは、カフェラテと同じくエスプレッソを先にカップへ入れてしまうこと。これだと見た目も名前もカフェラテになります。ラテマキアートを作りたいなら、ミルクを先にグラスへ入れ、エスプレッソは最後にゆっくり注ぐのがポイントです。
カフェマキアートは「エスプレッソが主役」
同じ「マキアート」でも、カフェマキアートは主役が逆です。デロンギ公式の解説では、エスプレッソカップでエスプレッソ1杯分を抽出し、その上にミルクフォームを浮かべるもので、名前はイタリア語の「染み」に由来すると説明されています。エスプレッソにミルクで印をつけた飲み物です。
つまり、ラテマキアートは「ミルクにコーヒーの染み」、カフェマキアートは「コーヒーにミルクの染み」。名前の前半(ラテ=ミルク、カフェ=コーヒー)が主役を表していると覚えると、取り違えません。量もまったく違い、カフェマキアートはエスプレッソカップに収まる小さな一杯です。デロンギはエスプレッソ用カップの目安を50〜70ccとしています。
やりがちな失敗は、「マキアート」と聞いてミルクたっぷりの甘い飲み物を想像して注文すること。チェーン店の独自メニューにもマキアートの名が付くものがあり、伝統的なカフェマキアートとは別の構成のこともあります。迷ったら、エスプレッソカップサイズかどうかを確かめると判断しやすくなります。

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フラットホワイトは「きめ細やかな泡」がすべて
フラットホワイトは、日本でも見かけるようになったメニューです。ネスプレッソ公式のレシピブックでは、カップにエスプレッソ(約40ml)を抽出し、冷たい牛乳100ml(4℃程度)で作ったフォームミルクの泡部分のみをそっとのせる手順で紹介されています。紹介文では、きめ細やかな泡を作ることがポイントとされ、滑らかなくちどけが決め手だとされています。
同じレシピブックのカプチーノも、牛乳100mlとエスプレッソ約40mlという材料は同じです。違いは、カプチーノがフォームミルクを注ぎ入れるのに対し、フラットホワイトは泡をそっとのせる点。材料が同じでも、泡の質と扱い方で別のメニューとして成立しているわけです。なお、UCCのコラムや全日本コーヒー協会の解説ページには、フラットホワイトの定義は載っていませんでした(2026年10月確認)。
家でのコツは、泡立てたミルクを少し置いて、大きな泡を落ち着かせてから使うこと。泡が粗いと、フラットホワイトらしいなめらかさが出にくくなります。発祥地については諸説あり、公的な一次資料で確定できないため、本記事では扱いません。
原因:エスプレッソを先にカップへ入れ、後からミルクを注いでいる。ネスプレッソ公式レシピのラテマキアートは、フォームミルクをグラスに入れてから、その上にエスプレッソを抽出する順番です。
対策:ミルクを先にグラスへ。エスプレッソは最後にゆっくり注ぎ、表面に「染み」ができるようにします。名前の主役が「ラテ(ミルク)」だと覚えておくと順番を間違えません。
エスプレッソの量も種類で違う:リストレットという選択肢
ネスプレッソ公式のレシピブックでは、ラテマキアート、カプチーノ、フラットホワイトのいずれも、エスプレッソ(約40ml)の代わりにリストレット(約25ml)を選べる書き方になっています。リストレットはエスプレッソよりも少ない量で抽出する一杯で、同じミルク量なら全体のコーヒーの比率が下がります。
ここから分かるのは、ラテの種類は「ミルク側」だけでなく「コーヒー側の量」でも印象が変わるということです。協会のレシピがエスプレッソ30mL(カフェラテ)と50mL(カプチーノ)で書き分けているのも、ミルクとのバランスを取るためと読めます。
やりがちなのは、ミルクの量ばかり調整して、コーヒーの量は固定したままにすること。ミルクを減らしても物足りない場合は、ベースのコーヒーを濃くする・量を見直す方が近道です。マシンを使う場合は、取扱説明書の抽出量の設定を確認しましょう。
甘い系・アレンジ系のラテはどう作られている?
カフェモカは『チョコレート+エスプレッソ+ミルク』
カフェモカは、ラテの骨格にチョコレートを加えた一杯です。デロンギ公式の解説では、エスプレッソにチョコレートシロップとスチームミルクを加え、最後にホイップクリームをのせるものとされています。ネスプレッソ公式のレシピブックの「モカ」では、冷たい牛乳100mlにチョコレート4個(20g)を加え、エスプレッソ約40mlを注いでから泡立て器で作る手順です。
名前の由来については、全日本コーヒー協会の「世界中で愛されてきたコーヒーメニュー」で、モカ・ジャバ(カフェ・モカ)を「カカオ豆の産地であるジャワにちなんで名付けられた、甘くてコクのあるコーヒー」と紹介しています。コーヒー豆の「モカ」とは別の文脈で名前が使われている点は、覚えておくと混乱しません。
やりがちな失敗は、チョコレートを最後に入れて溶け残ること。デロンギの手順のようにエスプレッソにチョコレートシロップを先に合わせる、ネスプレッソのように温める段階でミルクに溶かすなど、熱いうちに混ぜる工程を挟むのがコツです。

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キャラメルラテなど「○○ラテ」はトッピングの違い
キャラメルラテのような「○○ラテ」は、多くの場合、カフェラテを土台にした派生メニューです。デロンギ公式の解説では、キャラメルラテをエスプレッソを淹れ、スチームミルク、フォームミルクの順に注ぎ、最後にキャラメルソースをトッピングするものとしています。つまり、作り方の骨格はカフェラテと同じです。
こうした派生メニューは、お店ごとにシロップやソースの種類、甘さが異なります。チェーン店のメニュー名は商品名でもあるため、同じ名前でも中身が店によって違うことがあります。メニューの説明文で『ベース・ミルクの状態・トッピング』の3点を確認すれば、どんな飲み物か予想できます。
家で作るときにやりがちなのは、甘いソースを入れすぎてコーヒーの味が分からなくなること。ソースはまず少量で味をみて、物足りなければ足す順番にすると失敗しにくくなります。ベースのエスプレッソや濃いめのコーヒーがしっかりしていれば、甘さに負けにくくなります。
ソイラテ・オーツミルクラテは「ミルクの置き換え」
牛乳の代わりに植物性の飲料を使うのも、ラテの種類の一つです。日本豆乳協会のサイトでは、ソイラテについて「ソイラテは、エスプレッソに温めた豆乳を加えて作られますが、自宅で作る場合は、少し濃く抽出したコーヒーでも代用することができます。」と説明しています。名前のソイ(soy)は大豆のことで、ラテの骨格はそのままにミルクを置き換えた形です。
置き換えで気をつけたいのは、牛乳とは原材料が違うこと。豆乳もオーツミルクも、製品ごとに原材料や成分の表示が異なり、温め方や泡立ちの案内もパッケージごとに違います。
やりがちなのは、牛乳と同じ感覚で熱々に温めてから注ぐこと。分離や泡立ちの違いが出やすいので、製品のパッケージにある使い方の案内を確認してから使いましょう。詳しくは別記事で解説しています。

アイスのラテは「順番」と「薄まり」に注意
アイスのラテも、ラテの種類を考えるうえで外せません。デロンギ公式の解説では、アイス・カフェラテはグラスに氷を入れ、冷たいミルクを注いでから、ミルクを伝わせるように熱いエスプレッソ1杯分を注ぐ手順とされています。ホットのカフェラテと違い、冷たいミルクが先です。
なぜこの順番なのか、デロンギの解説に理由は書かれていません。順番そのものがメーカーの手順として示されている、と受け取っておくのが正確です。氷が溶けた分だけ水が増えるので、味は薄まる方向に動きます。
やりがちな失敗は、氷をたっぷり入れたグラスにドリップコーヒーをそのまま注ぎ、さらにミルクを足して水っぽくなること。アイスで作るなら、ベースのコーヒーを濃くしておくのが基本です。ミルクとエスプレッソの順番については別記事で詳しく比べています。

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協会とメーカーのレシピを並べると分量はどう違う?
1杯140mL分で比べる全日本コーヒー協会のレシピ
ラテの種類を「数字」で見比べたいなら、まず全日本コーヒー協会のレシピが出発点になります。協会はカフェ・オ・レ、カフェラテ、カプチーノをいずれも1杯140mL分として書いています。カフェ・オ・レはコーヒー粉15g・お湯120mL・牛乳100mL、カフェラテはエスプレッソ30mL・牛乳120mL、カプチーノはエスプレッソ50mL・牛乳80mLです。
同じ140mL分でも、ミルクの量はカフェラテが一番多く、カプチーノは少なめ。カプチーノは泡をたっぷり浮かべるため、液体のミルクの量を抑えて全体を同じ杯に収めている、と読むと理解しやすくなります。カフェ・オ・レは濃いめのドリップコーヒーをベースにしているので、エスプレッソ系とは粉とお湯の書き方そのものが違います。
注意したいのは、これはあくまで協会が示す1杯140mL分の例だということ。マグカップで作る場合は、全体の量に合わせて比率を保ったまま増やす必要があります。ミルクだけ増やすと、カフェラテもカフェ・オ・レも味が薄まりやすくなります。
ネスプレッソは業務用と家庭用で分量が違う
メーカーの例も見てみましょう。ネスプレッソ・プロフェッショナル(業務用)のページでは、カフェラテを140mlのホットミルクに40mlのエスプレッソ、カプチーノを130mlのホットフォームミルクに40mlのエスプレッソ、ラテマキアートを100mlのフォームミルクと40mlのエスプレッソで作る例を挙げています。これは業務用マシンの標準レシピとして書かれた分量です。
一方、家庭向けのミルク泡立て器のレシピブックでは、カプチーノとフラットホワイトが冷たい牛乳100ml、ラテマキアートが冷たい牛乳150mlと、泡立てる前の牛乳の量で書かれています。業務用は「ホットミルク」「フォームミルク」の量、家庭用は「泡立てる前の牛乳」の量で、数字の意味そのものが違うわけです。
やりがちなのは、条件の違う数字を混ぜて『カフェラテはミルク140mlが基本』と覚えてしまうこと。数字を使うときは、どの器具・どの条件の例かをセットで覚えておきましょう。
| メニュー | 全日本コーヒー協会(1杯140mL分) | ネスプレッソ業務用の例 | ネスプレッソ家庭用レシピブック |
|---|---|---|---|
| カフェラテ | エスプレッソ30mL/牛乳120mL | エスプレッソ40ml/ホットミルク140ml | 掲載なし |
| カプチーノ | エスプレッソ50mL/牛乳80mL | エスプレッソ40ml/ホットフォームミルク130ml | エスプレッソ約40ml/冷たい牛乳100ml |
| ラテマキアート | 掲載なし | エスプレッソ40ml/フォームミルク100ml | エスプレッソ約40ml/冷たい牛乳150ml |
| フラットホワイト | 掲載なし | 掲載なし | エスプレッソ約40ml/冷たい牛乳100ml |
| カフェ・オ・レ | コーヒー粉15g/お湯120mL/牛乳100mL | 掲載なし | 掲載なし |
※ネスプレッソ家庭用レシピブックはリストレット(約25ml)も選べる書き方。家庭用の牛乳量は泡立てる前の量。条件の違う数字を組み合わせないでください。
比率がバラバラに見える理由は「何を測っているか」
表を見ると、同じカフェラテでも協会とメーカーで数字が違います。これは、どちらかが間違っているのではなく、測っている対象や前提が違うからです。協会は1杯140mL分の家庭向けレシピ、ネスプレッソ業務用は特定マシンの標準メニュー、家庭用レシピブックは泡立て器に入れる前の牛乳量です。
さらに、エスプレッソ自体の量も協会は30mL・50mL、ネスプレッソは約40mlと異なります。全日本コーヒー協会がエスプレッソの一杯分を25〜35mLとしているように、エスプレッソの量にも幅があるため、比率だけを切り出すと差が大きく見えるのです。
家で迷ったときは、まず協会の1対4(カフェラテ)と1対1(カフェ・オ・レ)を基準にし、そこから好みでミルクを増減するのが分かりやすい方法です。数字を覚えるより、『エスプレッソ系はミルク多め、ドリップ系はミルク同量程度』という関係を押さえておく方が応用が利きます。
ミルクの温度は60〜65℃が一つの目安
分量と並んで味を左右するのが、ミルクの温度です。全日本コーヒー協会のカフェ・オ・レの作り方では、牛乳を電子レンジ600Wで40秒ほど加熱し、60〜65℃が最適としています。この温度の記述はカフェ・オ・レの項にあるもので、カフェラテ・カプチーノの項には温度の記載はありません。
冷たいままの牛乳を注げば、そのぶん一杯の温度は下がります。協会の目安に沿って温めてから合わせると、ぬるくなりにくくなります。ネスプレッソの家庭用レシピブックでは、泡立てる前の牛乳を4℃程度の冷たい状態で使う前提で書かれており、泡立て器の場合は冷たい牛乳から始めるのが基本になっています。
やりがちなのは、目安を無視して長く加熱してしまうこと。協会の例(600Wで40秒ほど)を出発点に、電子レンジの出力や牛乳の量に合わせて短めに区切って様子を見ると失敗しにくくなります。泡立て器を使う場合は、取扱説明書にある牛乳の温度や量の指示を優先しましょう。
エスプレッソマシンがなくてもラテの種類は作り分けられる?
カフェ・オ・レならドリップだけで作れる
マシンがない家でいちばん作りやすいのは、カフェ・オ・レです。全日本コーヒー協会のレシピはドリップコーヒーがベースなので、ペーパードリップの器具と牛乳があれば作れます。協会の例では、コーヒー粉15gとお湯120mLで濃いめに抽出し、温めた牛乳100mLを合わせます。
ポイントは「濃いめ」に淹れること。いつもの濃さのまま牛乳を同量入れると、コーヒーの味が弱く感じやすくなります。粉の量を増やすか、お湯を減らして濃度を上げると、ミルクと合わせてもコーヒーの輪郭が残ります。
やりがちなのは、冷たい牛乳をそのまま注いでぬるくしてしまうこと。協会の手順のように牛乳を温めてから合わせると、温度が下がりすぎません。挽き目や豆の量の基本は、別記事でも整理しています。
直火式のモカポットは「濃いめのコーヒー」として使う
エスプレッソ系のラテに近づけたいなら、直火式のコーヒーメーカー(モカポット)を使う方法があります。ビアレッティ公式のモカエキスプレス取扱説明書では、ボイラーの安全バルブの下まで冷水を入れ、モカ用に挽いたコーヒーを入れ、ガス台なら弱火で、炎がはみ出さないように使うよう案内しています。熱源で内部に圧力がかかる仕組みです。
ただし、全日本コーヒー協会が説明するエスプレッソ(約9気圧)とは抽出方式が違うため、本記事では「濃いめのコーヒー」として扱います。ミルクを合わせればカフェラテ風の一杯になりますが、マシンで淹れたエスプレッソと同じ味になるわけではありません。
注意したいのは挽き目です。同説明書は、モカ用に挽いたコーヒーを使い、極細挽きのコーヒー(エスプレッソマシン用の極細コーヒーなど)は使わないよう案内しています。エスプレッソと同じ粉を使えばよい、と考えがちなので気をつけましょう。電気コンロやガラスセラミック調理器の場合は、最大火力にしないことも案内されています。
原因:「一度に作れば楽」と、ボイラーに水の代わりに牛乳や豆乳を入れてしまう。ビアレッティ公式の取扱説明書は、ボイラーやサーバーには水以外の液体を入れないよう案内しています。
対策:モカポットではコーヒーだけを淹れ、ミルクは鍋や電子レンジ、ミルク泡立て器で別に温めてから合わせます。極細挽きの粉も使わず、モカ用の挽き目を選びましょう。
ミルクの泡は器具の取扱説明書に従って作る
カプチーノやフラットホワイトのように泡が主役のラテを家で作るには、ミルクを泡立てる道具が必要です。エスプレッソマシンのスチーム機能、電動のミルク泡立て器、手動のフォーマーなど、器具の種類はいくつかあります。器具によって、使う牛乳の温度(冷たいまま入れるか、温めてから泡立てるか)や量の上限が違います。
たとえばネスプレッソの家庭用レシピブックでは、4℃程度の冷たい牛乳を泡立て器のジャグの所定ラインまで入れて使う前提です。一方、手で攪拌するタイプの器具では、別に温めた牛乳を使うことが多く、条件がまったく違います。ある器具の温度や量を、別の型の器具に当てはめないことが大事です。
やりがちな失敗は、ジャグの上限を超えて牛乳を入れ、泡があふれてしまうこと。泡立てると体積が増えるため、器具の目盛りどおりに入れるのが基本です。使う前に取扱説明書の最小・最大の目盛りを確認しておきましょう。
ドリップで「ラテ風」にするなら濃さを優先する
エスプレッソもモカポットもない場合は、ドリップコーヒーを濃く淹れて「ラテ風」にする方法もあります。日本豆乳協会も、ソイラテを自宅で作る場合は、少し濃く抽出したコーヒーでも代用できると紹介しています。ミルクを多めに合わせたいなら、そのぶんコーヒーを濃くしておくことが前提です。
ただし、ドリップで作ったものは、厳密には協会の説明するカフェラテ(エスプレッソベース)とは別物です。あくまで『エスプレッソの代わりに濃いコーヒーを使ったラテ風の一杯』として楽しむのが正確な捉え方になります。
コツは、粉の量を増やして湯量を抑えること。湯を少なくして濃度を上げれば、ミルクを多めに入れてもコーヒーの風味が残ります。全日本コーヒー協会のカフェ・オ・レのレシピも、粉15gに対してお湯120mLと、濃いめに淹れる前提で書かれています。

カフェイン量や市販の「カフェラテ」の表示はどう読む?
カフェインはミルクではなくコーヒーの量で決まる
ラテの種類によってカフェインが変わるのか、気になる方もいるでしょう。カフェインはコーヒー豆に含まれる成分なので、ミルクの量ではなく、使うコーヒー(エスプレッソやドリップ)の量で決まると考えるのが基本です。ミルクを増やしても、カフェインの総量は増えません。
食品安全委員会のファクトシート「食品中のカフェイン」では、コーヒーのカフェイン濃度を60mg/100ml(浸出方法:コーヒー粉末10g/熱湯150ml)、インスタントコーヒーを57mg/100ml(2g/熱湯140ml)としています。ただし、同ファクトシートにエスプレッソやミルク入り飲料の値は載っていないため、ラテ1杯あたりの量を本記事で計算して示すことはしません。
やりがちな誤解は、『ミルクたっぷりのラテはカフェインが少ない』と思い込むこと。ミルクで薄まって感じても、エスプレッソの量が多ければカフェインの総量は変わりません。体調や妊娠中のカフェインについては医師に相談してください。
缶やペットボトルの「カフェラテ」は名称欄を見る
コンビニで売られている「カフェラテ」は、お店のメニュー名とは別のルールで表示されています。全日本コーヒー公正取引協議会の『コーヒー飲料等の表示に関する公正競争規約』では、内容量100g中にコーヒー生豆換算で5g以上のものを「コーヒー」、2.5g以上5g未満を「コーヒー飲料」、1g以上2.5g未満を「コーヒー入り清涼飲料」と区分しています。
ただし、この規約は飲用乳の表示に関する公正競争規約の適用を受けるものや、豆乳類の表示に関する公正競争規約の適用を受けるものを対象から除いています。ミルクが多いカフェラテ系の商品の中には、コーヒー飲料等の規約ではなく乳飲料などのルールで表示されているものもあるということです。
商品名に「ラテ」とあっても、中身の区分は名称欄(「品名」「種類別」などと書かれることもあります)を見ないと分かりません。ミルクとコーヒーの量のバランスを知りたいときは、名称欄と原材料の順番を確認するのがコツです。

「珈琲ミルク」と聞いて思い浮かべるものは、人によって少しずつ違います。瓶や紙パックに入った甘いコーヒー牛乳を思い出す人もいれば、家で淹れたコーヒーに牛乳を注いだ…
| コーヒー | 内容量100g中コーヒー生豆換算5g以上 |
| コーヒー飲料 | 2.5g以上5g未満 |
| コーヒー入り清涼飲料 | 1g以上2.5g未満 |
| 規約の対象外 | 粉末飲料、飲用乳・豆乳類の公正競争規約の適用を受けるもの、酒類 |
「カフェインレス」のラテを選ぶときの見方
カフェインを控えたいときに気になるのが、カフェインレスのラテです。コーヒー飲料等の表示に関する公正競争規約では、カフェインレスコーヒーをカフェインを90パーセント以上除去したコーヒーと定義し、コーヒー分としてカフェインレスコーヒーのみを使ったものは名称の後に括弧を付して「カフェインレス」と表示するとしています。
つまり、市販のコーヒー飲料でカフェインレスかどうかを確かめたいときは、商品名のイメージではなく名称欄の表記を見るのが確実です。お店でラテを注文する場合は、デカフェ(カフェインを除いた豆)に変えられるかどうかを店員さんに確認する形になります。
やりがちなのは、『ミルク多めだから実質カフェインレス』と考えてしまうこと。前の項で見たとおり、ミルクを増やしてもコーヒー由来のカフェインは減りません。気になる場合は、豆そのものをカフェインレスにするのが近道です。
読者タイプ別:どのラテを選ぶといい?
ここまでの違いを踏まえて、場面ごとの選び方を整理します。コーヒーの苦味が苦手な方は、ミルクの比率が高いカフェラテ(協会の説明で1対4)から始めると飲みやすいでしょう。コーヒーの風味もしっかり感じたい方は、泡が多く液体のミルクが少ないカプチーノや、きめ細かい泡のフラットホワイトが合います。
エスプレッソマシンがない方は、ドリップで作れるカフェ・オ・レ(1対1)が現実的な選択肢です。甘いものと一緒に楽しみたい方はカフェモカやキャラメルラテ、牛乳以外を使いたい方はソイラテなどの置き換えラテがあります。少量でコーヒーを味わいたい方は、エスプレッソカップサイズのカフェマキアートが向いています。
迷ったときは、「ベースは何か」「ミルクの状態は」の2点をお店のメニュー説明で確かめるのが確実です。同じ名前でもお店によって中身が違うことがあるため、気になったら店員さんに聞いてみるのも一つの方法です。
まとめ
次にコーヒーを淹れるときは、いつもの一杯を濃いめに淹れて、温めた牛乳を同量合わせるカフェ・オ・レから試してみてください。そこからミルクの量や泡を変えていくと、ラテの種類の違いが自分の舌で整理できるはずです。
※メニューの定義や分量は協会・メーカー・お店によって異なります。最新情報は各公式サイトでご確認ください。

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